ロードレースの緊迫した場面で力を出し切る3つのポイントとは?

社会人レーサーがロードバイクでのクリテリウムやエンデューロなどのレースに望む際に大切なことがあります。

通常のライドと異なり、他者と競う為に限りある体力を効率的に使い、要所で大きな力を発揮して順位を高めていくような、テクニカルな走りが重要になります。

その上で、私が実際に様々なレースを体験し、また、多くの情報に触れる中で、緊迫した状態でも最大限の力を発揮するために、有効性を実感したポイントについて紹介していきます。

頂点を目指す為に知っておきたい3つのこと

1.コースレイアウトを調べて対策を検討

時間の限られている社会人レーサーにとって、特に大切なのが事前の情報収集になります。

これは、コースレイアウトによって使用するホイールのリム高やタイヤの選定次第で、コースとの相性が大きく関係してくる為です。

平坦基調のコースですと、基本的にはディープリムと呼ばれるリムハイトが50mmを超えるような、空気抵抗を抑えて高速巡航を助けるようなホイールの選定が重要になります。

しかし、横風の影響が大きいことやクリテリウムなどの加減速が多いコースレイアウトになると、リム重量が上がることから、足への負担が大きくなるというデメリットもあります。

そこで、最も人気があるリムハイトがセミディープと呼ばれるリム高で35mmや40mmなどのホイールが、シマノ、フルクラム、マビックなど、様々なメーカーから出ています。

これらは空気抵抗の減少と横風の影響をバランスよく抑えています。

 

2.スリップストリームを使おう

集団走行で進むレースでは、なるべく集団内に入るように位置取りを工夫します。

そうすることで、空気抵抗が大幅に減ることで足を休ませることができます。

特にロードバイクのレース序盤で集団についていく際には、適切なギア比を見つけたら更に1枚軽いギアに変速した上でケイデンスを上げて走行すると、終盤のスプリント時やレース中のアタックなどにも対応可能な体力を残すことが出来ます。このケイデンスとギア比のバランスはとても重要です。

また、クリテリウムなどの加減速が大きいレースでは、集団前方に位置取りするように心掛けることで、カーブの際の減速を抑えることが出来ますので、強度の変化を少なく抑えることが出来ます。

 

3.スプリントで勝つ為に

ここまでの流れの中で仮に先頭集団でレースの終盤を迎えることが出来ていれば、勝利が非常に近い状態と言えます。

そこで、日頃のトレーニングの中で、自身のスプリントの耐久時間について把握しておくことをお勧めします。

これは、勝負処を迎えた場合にどの距離のスプリントなら最大限の力を発揮できるか考えた上でゴールスプリントを行う必要がある為です。

ゴールスプリントでの要点は以下の3点です。
1.スプリント前に大きく深呼吸を行い、これから迎える無酸素領域の準備をする。
2.自身の特徴や脚質を理解した上で仕掛けるタイミングを考える。
3.スプリント中は上体がブレないようにしてバイクを自然に振れるイメージを持つ。

このようにロードバイクのレースで力を出しきる為には、事前の情報収集や機材の選定と、要所要所での走り方の変化をシュミレーションします。

そして、走行中は力をセーブして可能な限り余力を残して終盤を迎えられるように集団走行を活かします。

その際に意識していきたいのがスリップストリームの有効活用で、位置取りに配慮してレースを進めていきます。

ゴール前ではスプリント前の深呼吸を忘れずに最高のスプリントができるように準備して、スプリントのタイミングを図ります。

 

これらの要素を確実に抑えることと、日々のトレーニングにより、確実に順位を上げていくことが可能になります。是非チャレンジしてみてください。

ロードバイクのスプリントアップに繋がるハイケイデンスを保つ秘訣

ロードバイクの最大速度を向上させる為にもプロのスプリンターのように華麗にスプリントしてみたいものです。でも、実際に全力でもがいてみても足が思うように回りませんでした。

 

そこで、スプリント能力を向上させる為にもケイデンスを高めていく必要があると感じましたので、実際に様々なトレーニングを試してみました。

 

その中で効果を感じた練習内容やコツについて、社会人に向いている内容を紹介していきますので参考にしていただければと思います。

 

目指せ200回転!!プロも納得のハイケイデンス

1.ハイケイデンスを可能にするには

初心者の方が全力でペダルを回しても体が慣れていないので、バイクが暴れて安定したペダリングの維持は非常に難しいです。

 

そこで社会人に是非オススメしたいのが、ファストペダルのトレーニングで、流れは以下の通りです。

 

1.平地でインナーローに変速します。

2.非常に低速の状態から腰をあげて、10秒ほど全力でペダルを回して最高回転数を目指します。

3.その後、シッティングに移ってから20秒ほど全力でペダリングします。

 

このトレーニングを繰り返していくことで、確実にケイデンスは向上していきます。

 

以前は140くらいが最高でしたが、約1年経過して180回転までは向上させることができました。

 

はじめのうちはお尻が跳ねたり腰をあげたスプリントの場合はバイクが暴れてしまい大変ですが、練習を重ねていくことで確実に変化が見られます。

 

2.ダンシングで振るのは体?バイク?

高回転でペダルを回すスプリントでは正確なバイクコントロールが身についていないと、パワーロスにつながり力やケイデンスを下げることに繋がってしまいます。

 

そこで、ハイケイデンス時の体の使い方やバイクコントロールについても紹介していきたいと思います。

 

その際のポイントについては以下の3点となります。

 

1.体はブレないように意識する。

2.踏み込む足に合わせてバイクを自然と傾ける。

3.頭を下げて前を向く。

 

このようなポイントを抑えていき、ダンシングが上達すると、上体は安定した上でバイクが自然に左右に振られていくスタイルになります。

 

ゴールスプリント時など、非常に力みが出やすい場面でもプロをはじめとして、スキルの高い選手は非常に安定した走行姿勢を維持しています。

 

このように、スプリント能力を飛躍的に向上させる為には、ハイケイデンスを可能にする技術の習得も必要になります。

 

その際のポイントしては、ハイケイデンスに体を順応させることが最優先となる為に、軽いギアでハイケイデンスを維持するファストペダルのトレーニングが重要です。

 

また、基本的なハイケイデンスを支える身体能力が身につきましたら、ロードバイク上で実行するためのバイクコントロールの上達も目指していく必要があります。

 

これらの身体能力と、機材であるロードバイクが高度に連携することで、質の高いスプリントを可能にします。

 

以上の要点を踏まえてトレーニングに励んでいただくと、よりロードバイクを楽しめるのではないかと思いますので、是非試していただければと思います。

ロードバイクで重いギアが踏めない?私が実践する効果的なトレーニング方法

ロードバイクに乗っていると、スプリントや高速巡航をしている時には比較的重いギアを踏む必要が出てきます。私のような初心者ですと、心肺は余裕があるのに足が重くなってしまう事が多々あり、改善したいと強く思いました。

 

そこで、重いギアの使用に慣れるために様々なトレーニングを取り入れた結果として、一定の効果が見られましたので紹介したいと思います。

 

社会人でも短時間で取り入れる事が可能な内容を中心に取り入れていますので、同じような練習環境の方々の参考になればと思います。

 

重いギアを踏むために。トレーニングとコツについて

1.大きな力を発揮するために意識する3つのポイント

ロードバイクをより速く、坂を軽快に駆け上がるためには、強靭な脚力が必要になってきます。

そこで効率的に走るためのペダリングや、基礎筋力の向上を日々のトレーニングの中から取り入れていく事が重要になります。

 

まず、ペダリングについては、大きな力を発揮しようと考えた場合に、効率を重視して、限りある力を効率的に使用していく事がポイントになります。

 

特にペダリングの基本としてはやみくもに踏み込むのではなく、以下の3点がポイントになります。

1.ペダルに力を加えるのは1時から3時の間が最も効率的。

2.足先など末端の力に頼るのではなく、体幹を効果的に使う。

3.円運動を繰り返すために、ペダリング時はかかとが下がらないようにする。

 

これら3点のポイントを意識してペダリングを行う事が基本となりますので、是非意識してペダリング効率を高める事が重要になります。

 

2.意味のある低ケイデンスでのトレーニングを活用しよう

次に実際のトレーニングメニューを紹介していきます。

まず、重いギアを踏むためには例外なく強靭な脚力が必要になってきますが、ロードバイクの場合はペダリングを続けなくてはならないので、一瞬だけ大きな力が発揮できても意味がありません。

スプリントの場合は、15秒を目標に最大限の力を維持できるように対策していく必要があります。

 

そこで、社会人にもおすすめなのがテンポ走になりますが、流れとしては以下の順になります。

 

1.心拍計を用いた場合に最大心拍数の70〜80%を目標強度とします。

2.上記のゾーンを20分ほど持久走。

3.インターバルを挟んで2〜4セット実施。

 

このトレーニングは、無酸素領域に入るギリギリ手前の段階を維持するトレーニングとなりますので、有酸素能力や基礎筋力の向上を狙っていく事ができます。

ここまで、ロードバイクの重いギアを踏めるようになるためにということで、ペダリングの基本の話や社会人向けの短時間トレーニングについて紹介してきました。

 

特にポイントとして抑えていきたいのが、今回ご紹介した、

・筋力を最大限に推進力に変えるためのペダリング

・大きな力を出力するための筋力アップのトレーニング

の2点が重要な柱になりますので、是非スプリントの実力アップの為にも活かしていただければと思います。

トレーニングだけではない!知る人ぞ知るロードバイクスプリントがアップする3つの方法

私は社会人として働きながら、ドイツチャンピオンのトップスプリンターであるアンドレ・グライペル選手に憧れて、スプリント力を強化するためにトレーニングを行ったり、フレームなど機材を工夫するなどして努力していました。

ここで、時間の限られている社会人でもできる、効率的にスプリント力を高めるためのポイントを3つご紹介します。

それらはいずれも、スプリントアップのための色々な工夫や努力の中で、形になって効果が見えた秘伝のコツです。

エアロ効果って何?スプリントアップへの重要性とは!?

ロードバイクのスプリントについて考えた場合に、非常に重要になり、かつ速度が高まることで大きくなっていくのが空気抵抗となります。

つまり、空気抵抗は、速度に比例または、速度の2乗に比例して大きくなりますので、スプリントをアップするには、
空気抵抗を減らす=エアロ効果を高める
ことが大切です。

その為に、例え自身がトレーニングによって2倍の速さで走れる力を発揮できるようになったとしても、2倍の速さでは空気抵抗も2~4倍になるため、風の抵抗を受けやすい姿勢でスプリントを行ってしまうと、せっかく作り出した推進力を自らの体で失わせることとなってしまいます。

その為に「いかにして空気抵抗を減らしていくか」がスプリント力を高める為には重要になり、空気抵抗を少なくする為に、姿勢やロードバイクのホイールやフレームとヘルメットなど、身につけるもの全てでエアロ効果の向上を目指していくことができます。

1.姿勢による空気抵抗の減少

空気抵抗をもっとも少なくできる乗車姿勢はエアロフォームと呼ばれる姿勢で、体をコンパクトにして前面からの投影面積を少なくすることで、風に当たる部分を少なくし、風の影響を最小限に抑えることができます。

要点はたったの3つです。

エアロフォームで重要なポイント
・体をできるだけ前傾させ、ロードバイクのトップチューブと平行にするイメージで体を倒す
・顔は前方方向をしっかりと捉えつつ頭を下げる
・肘を開かないように気をつけてしっかりと締める

2.機材による空気抵抗の減少

ここまでは乗り手の空気抵抗の減少について紹介してきましたが、次はロードバイクをはじめとした機材面でのスプリント力アップについて考えていきます。

この機材面はプロの場合は特定の会社からの機材提供により自由度は限られてしまいますが、社会人をはじめとしたホビーライダーにとっては非常に興味が大きく、最も自由度の高い部分であり楽しんでいきたい部分ではないかと思います。

まず、フレームに関しては現在非常に選択肢が多くなってきたものとして、エアロフレームの存在は無視することができないほど各メーカーが競争している分野で日々進化を続けています。

メーカーによっては自社で風洞実験環境を整えているメーカーもあり、本気度がわかります。

具体的には、ビアンキのortreや、スペシャライズドのvenge、リドレーのnoah、treakのmadoneなどが非常に有名で、レース会場でも多く見ることができるフレームです。

3.空気抵抗を減らすためのスプリントテクニック

スプリント時は大きな力を発揮する為に、体がブレてしまうことが多いと思います。

ただ、ブレは空気抵抗を増やしてしまったり、力を確実に伝えるための障害となりますので、上体がブレないように意識した上で、バイクも大げさに振るのではなく、あくまで自然な動きに留めることがスプリント時には必要な要素となります。

 

 

ここまで、ロードバイクのスプリントをアップするために、空気抵抗を低くすための姿勢や機材選び、スプリントテクニックの3つの要素をご紹介しました。

いずれも社会人でもできる、スプリントを上達するのに大切な要素となりますので、意識してトレーニングや環境づくりに励んでいただければと思います。

下手なトレーニングならしないほうが良い!?ロードバイクスプリントの基本3原則

多くの市民レーサーの方は社会人の方が多いかと思いますが、私もその端くれとして少しでも強くなりたいと考えて様々な情報を参考にしてトレーニングに励んでいます。

 

その中で、自分自身で得た知識に加えて、100人規模のチームに所属していることから地方の草レースの表彰台常連のチームメートからも日々様々な情報を得ていますので、私と同じように少しでも能力を高めていきたいと考えている方に価値ある情報をお伝えできればと思います。

 

特にこの情報をお伝えしていきたいのがロードバイク初心者の方や中級者を目指すような方に最適な情報を重点的に書いていきます。

 

私の場合はロードバイク歴は2年ほどで、初めて出場したクリテリウムレースで足切りにあってしまったことで本格的にトレーニングをしていくきっかけとなりました。

 

現在は昨年、道半ばで足切りにあったレースでは終盤まで先頭集団に残り、スプリントに絡むことが出来るところまで成長できましたが、やはりレースに参戦する場合は集団に残れた方がロードレースの醍醐味を味わうことが出来ますし、実力が上がっていくとロングライドの距離も飛躍的に伸びることで様々な景色を楽しむことが出来るので、ロードバイクの魅力をより楽しむためにもトレーニングは重要です。

 

特に社会人の場合は練習時間の確保も大きな課題となってきますので、せっかく作ったトレーニング時間を有意義なものと出来るように効率的なトレーニング内容について紹介していきます。

 

まず、ロードバイクの特徴として、細いタイヤによる路面抵抗の少なさや車体重量が10キロ以下の物も多く、その軽量性も高い走行性能に関連しています。

 

また、フレームに関してもペダルで生み出した力を最大限推進力に変えていくような設計により、非常に力強い走りを実現させてくれます。

 

その中でもロードバイクの最大の魅力といえば、やはりスピード感は大きな要素の1つではないでしょうか。

 

特に全身の筋力を総動員して最高速度を発揮するスプリントはロードバイクの醍醐味とも呼べるものであり、非常に多くのサイクリストを引きつけています。

 

そこで、今回はロードバイクのスプリント力を高めるための3原則について紹介していきます。

 

ロードバイクのスプリント力を高める3原則とは!?

 

1.あなたは重いギアを踏めていますか?

ロードバイクのスプリントの速度を決定づける大きな要因として重いギアをどれだけ高回転で回せるかが速度を決定づける主要因となります。

 

そのためにロードバイクのスプリントトレーニング3原則の1つ目として、最大筋力の強化が挙げられます。

 

特にトレーニングメニューに関しては社会人のロードレーサーが近年非常に増加していることから、短時間高強度に代表される練習効率の高いメニューを中心に紹介していきます。

 

まず、おすすめしたいのがファストペダルのトレーニングになります。これは練習拠点の近くに傾斜のゆるい登り坂があると環境面では最適となります。

 

そして、ギアはフロントはアウターにしてからリアも16tあたりの重いギアに変速した上で、ほぼ停止状態から全力でスプリントを行います。

 

このトレーニングですと、ゆるい坂で行うために速度が上がらず負荷を効率的にかけ続けることが可能になりますので非常におすすめです。

 

また、このトレーニングは3セットなど複数回行うことで効果をより高めていくことが出来ます。

 

2.ハイケイデンスでお尻が跳ねませんか?

次にスプリント速度を高めていくために欠かせないのがペダルを回す技術です。

 

ケイデンスの上限が高くなるとそれだけ使用できる回転数にも幅が出てきますので、高速巡航の際にも

1枚軽いギアに変速してからケイデンスを10あげて速度を維持しながら足を休ませるなど、状況に応じた走りが可能になってきます。

 

初心者の方ですとケイデンスの最高回転数は120前後でそれ以上だとお尻が跳ねてしまったりして、サドルにどっしりと座ることが難しいと思います。

 

そこで、最初に取り組んでいきたいのが体の神経回路にハイケイデンスのペダリングを覚えさせることになります。

 

トレーニング方法としてはフロントギアはインナーに変速してからリアを1番軽いギアにして、10秒ほど全力でペダルを回して、最高回転数を目指していきます。

 

このトレーニングも数セットが基本となり、継続していくことで確実にケイデンスの幅が広がっていきますので是非実践していただければと思います。

 

3.空気抵抗はスプリントの最大の障壁

ここまではパワーの出力に関するトレーニングを取り上げてきましたが、実際にスプリントを行うと最大の減速原因が空気抵抗となります。

 

そのため、どのように空気抵抗を減らしていくかが、質の高いスプリントを実現するためには必須の課題となっていきます。

 

そこで、身につけていきたいのがエアロフォームと呼ばれる姿勢になり、この姿勢をとることで空気抵抗を最大限に減らしていくことが可能になり、生み出した出力を推進力に変えていくことが出来ます。

 

まず、ポイントとしては頭を下げて前を向き姿勢をできるだけ低くすることが重要で、両脇もなるべく締めるようにしてコンパクトにしていくことが大切です。

 

その他には、スプリント前に深呼吸をして酸素を多く取り込むことで、これから迎える無酸素領域に備えることも大切です。

 

このようにスプリント力を高めるためには強い脚力を身につける事とハイケイデンスを可能にするペダリングスキルの上達を目指した上で、この2つの要素を高度に融合させていく事が質の高いスプリントには欠かせません。

 

また、乗り手が作り出したエネルギーを最大限に速度へ繋げるためにも空気抵抗を極限まで少なくするようにエアロフォームの習得が重要です。

 

 

 

ロードバイクのスプリントについて考えた場合に、このスプリント3原則を基礎として強化していく事が非常に重要になりますので、是非トレーニングの参考にしていただければと思います。